人もすなる象徴詩といふものを

われもしてみむとてするなり

愚人に与う

翌日のおれが
前日のおまえに物申す。
おれがいま、どれほどいやな気持でいるか
おまえはわかっているのか?

おまえは一日を酒なしで暮した。
そのまま、酒なしで眠ることもできた。
しかし、なんたることだ、
寝る間際になって、おまえは酒を出し
あてまで用意しているじゃないか。

おかげで、翌日のおれは朝からひどい気分だよ。

もう一度いうが、おまえは酒なしで一日を暮した。
そのまま寝てしまうこともできた。
なのに、最後の土壇場になって、
なんでまた酒を飲むのだ?

そのときのおまえは、
酒なしで寝てしまうことに
なんともいえない味気なさを感じていたんだろう。

そしておまえの頭のなかには
酒を飲んで酔っ払う快感が
忘れようにも忘れられない誘惑が
じわじわと分泌されていたんだろう。

一日をしらふで過ごすことが、
とてつもないストレスになって
最後の最後に爆発する。
それを毎日繰り返しているのがおまえの生活だ。

おまえには力がある、能力がある。
酒を飲むことができる能力、
それと同時に、酒を飲まないことができる能力もあるはずだ。
あることをすることも、しないこともできる、
そこに自由があるんじゃないか。

おまえは欲望に屈することで、自由に生きることを放棄しているんだ。

だから、おれはおまえに言いたい。
自由であれ、と。
そのためにおまえにできること、
それはあらかじめ後悔することだ。

あらかじめ後悔せよ。
明日の自分に嘉される
今日の自分であれ。