人もすなる象徴詩といふものを

われもしてみむとてするなり

真昼の夜空


私は窓をあけて外を眺める。
空は真っ暗で、星が出ている。
しかし、これでも昼なのだ。
その証拠に太陽がみえる。
巨大な、眩しい光を放つ天体。
しかし青空はどこにもない。
朝焼けもなければ夕焼けもない。

どうしてこうなのか。
大気がなくなったからだ。
私を取り囲み、護ってくれていた
雰囲気が消え失せたからだ。
いまや私には青空はない。
あの懐かしい晴天の色はもう見えぬ。

しかし、これですべてが失われたわけではない。
私は急に嬉しくなってくる。
私の前には、宇宙そのものが無媒介的に広がっているのだから。