人もすなる象徴詩といふものを

われもしてみむとてするなり

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

植物化石

蘆木(ロボク)、鱗木(リンボク)、封印木(フウインボク)と唱えつつ、 ゆくりなくも太古の神樹を想う。宇宙の霊樹ユグドラシル、 蛇の纏いつく善悪の樹、 天使に護られた生命の樹。生命は海と溶け合う太陽から生れ、 繁茂する樹々によって養われた。 太陽と海とは化してわ…

小さな願い

大好きな人なのに おまえに会うのが私はこわいおまえの前であらわになる 赤裸の心がおぞましいいつも若やいだおまえの前で わが身の老いが恥ずかしい大好きな人よ 私を私以外のものに変えてください

雨の街

街路をひたひたと濡らす雨、 小さくさざなみ立つ水の流れに あやうい調和を加えながら 灰白色の街は幻のように眼前にあらわれる。これが私の愛したあの街だろうか? そんな思いを無に帰するかのように 街はどこまでもよそよそしく あるがままの姿を私に示す…