人もすなる象徴詩といふものを

われもしてみむとてするなり

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

肉と女体

女に三種あり、 鶏と、豚と、牛と。羽をむしった鶏のような女がいる。 脂ののった豚のような女がいる。 固太りの牛のような女がいる。うわべはどうなと飾っていても、 身ぐるみ剥いでとくと御覧じろ。肉の見地から眺めたとき 女には三種しかない、 鶏か、豚…

サウダージ

ほのじろくおぼめくものに心をよせつつ 乙女らは日暮れの小径をいそぐ。ひよわの少年は手にもった光の花を力として 乙女らと肩を並べてどこまでも歩いて行こうと心に誓う。しかるに何の痛棒ぞ、その場で少年をひたと撃つものあり、 うずくまる少年をよそに、…

COINCIDENTIA OPPOSITORUM

殺す 集める 耕す それが男だます 飾る 紡ぐ それが女男と女とは互いに対蹠人 何から何まで正反対なのだけれどもこの世は男女を焦点とする楕円 離れて行けば楕円が広がる 歩み寄れば円に近づくまどかなるものを実現するために 相反するものの一致に努めよう

わが快楽

俗塵に塗れるはわがこよなき愉しみ さあ如何に思召す したり顔した貴顕紳士の殿ばらよ 諸君の目には布衣匹夫とも映ろう私が よしのずいから覗くのは いづくんぞ知らん 壺中の天だしかしそれもそう長くはつづくまい 私にはべつの楽しみが待っている眠りの底へ…