人もすなる象徴詩といふものを

われもしてみむとてするなり

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

生よ 驕るなかれ

われはミクロの幺微体 わが往くところ つねに災殃(マガツビ)はびこれりわが頼みとするところは衆にして わが潜むところは万物の霊長なりわれは生の中の死 死の中の生 われかつて死なず また生きず取るにも足らぬ幺微体なれど 身は軽く けがれなし われあえて物…

憂鬱

見はるかす落日の金色の光が 放射状に延び拡がり、舞い降りる。 そのまぶしい金粉に虹吐き 遠い昔のノスタルジアは 夕闇が濃くなりまさるにつれ 深々としたメランコリアを大地にもたらす。あゝ懐かしのメランコリアよ ひたひたと押し寄せる遠景よ おまえの黒…

処世術

よきにつけ、あしきにつけ、 人はとどまることを知らぬ。 生とは流れである。 たとえ神であっても それを押しとどめることはできない。障碍に出会ったなら、 困難に陥ったなら、 それは神の警告と受け取るべし。 すみやかに流れを変えよう。 さもなくば行き…

真昼の夜空

私は窓をあけて外を眺める。 空は真っ暗で、星が出ている。 しかし、これでも昼なのだ。 その証拠に太陽がみえる。 巨大な、眩しい光を放つ天体。 しかし青空はどこにもない。 朝焼けもなければ夕焼けもない。どうしてこうなのか。 大気がなくなったからだ。…