人もすなる象徴詩といふものを

われもしてみむとてするなり

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ヴァン・レルベルグ「花々をもてわれを支えよ」

まぶたを閉じたまま押さえていてくれる包帯が 私にはうれしい。アモルよ、 その重みは弱々しい薔薇の上に落ちかかる 甘い陽光の重荷のようだ。私が前へ進むと、ふしぎなことに! 水の上を歩いているような気がする。 どこを歩いても重すぎる私の足が、 まる…

ヴァン・レルベルグ「絵姿」

ある日のこと、少年の美しい本に描かれた、 きらびやかな衣装をまとった挿絵たちが、 金剛石の宮殿に棲む妖精のように 本から抜け出てきた。そのうちの一枚が、 眠りこけている少年の肩をたたいた。 それは、麦穂のように背が高い、 金髪の、言葉なき絵姿だ…

ヴァン・レルベルグ「告知」

この波乱含みの夜、やがて訪れる遠い一日の凛とした青色の頂は、 すでに嚠喨たる喇叭の聖歌で黄金色に染められているが、 今宵、ある声に招き寄せられた人々、 夢想家として運命をたどる人々のあいだを、 闇に乗じて馬を駆る、 ひとりの女の騎り手がある、 …

ヴァン・レルベルグ「見せかけ」

わが胸の夜な夜なに、 私の居場所である葉叢と閉じた花々とのあわいへ、 あなたの唇が求めるのは何? 私の見せる蜃気楼に喉を涸らした子供よ。私が眠るとき、不毛で金色の、 どんなふしぎな深みから、 私の魂が、無益な輝きとなって、 あなたの口の奥で目を…