人もすなる象徴詩といふものを

われもしてみむとてするなり

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ヴァン・レルベルグ「砂の上の印象」

その衣装や花とともに、 彼女はここに土に還った。 肉体を脱した魂はよみがえって 歌となり光となった。けれどもその死のさなかに、 ある軽くて脆い絆がそっとほどけて、 彼女の柔らかい顳顬を 不滅のダイヤモンドで取り囲んだ。彼女のしるしとして、この場…

ヴァン・レルベルグ「薄暗がりで」

この四月の朝、 やさしい、影に包まれた、 けなげな心の少女は、 あんなに一心にいったい何をやっているのだろうか。少女の歩いたブロンドの足跡は、 閉ざされた格子のあいだで消えている。 私は知らない、わからない、 それは見てはいけない謎なのだ。丈の…

ヴァン・レルベルグ「愛神アモル」

二人の子供がアモルと戯れている。 一人は目が見えず、一人は耳がきこえない。 音のない世界で彼を見ている子供は、 官能的で甘美な名前がアモルの口から発せられるのを、 その唇の動きに読もうとする。 唇の上に、 永遠の神秘に包まれた神の名前がふるえ、 …