人もすなる象徴詩といふものを

われもしてみむとてするなり

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ヴァン・レルベルグ「わが首(こうべ)には露満ち」

雪の降るなか、火を灯して、 楽園の星の遊びをした。 私の体は星ですっかり覆われる。 明るい髪の毛の上で光るものもある。 目の中に飛び込んでくるのもある。 唇や胸の上で 溶けてしまうのもある。 手のひらの中で 消えてしまうのもある。 私の全身は星でき…

ヴァン・レルベルグ「尋ねたれども得ず」

おのれの心の中に眠るがごとく 安らかに彼女は眠っている、 あたりはしんと静まり返っている。 彼女がいま見ている夢を窺い知るわけにはいかないけれども、 それは愛神アモルが遣わしただれかの夢で、 彼女に近づき、指で彼女の目に触れて、彼女をうつつに呼…

ヴァン・レルベルグ「愛の起るときまでは喚び起すなかれ」

この子が目を覚ましたとき、どんな歌を歌ってあげたらいいだろう? ごらんなさい、目をとじて 微笑みながら夢みている様子を。 この子の考えに、どんな声で接してあげたらいいのか?この子を取り巻いているものを、 どんな愛の名前で呼んだらいいのか? この…

ヴァン・レルベルグ「われは睡りたれどもわが心は醒めゐたり」

私の胸の上で私の手が眠っている、 遊びと錘竿に疲れた私の白い手、 懐かしい恋人のような私の手は、 まるで水の底でまどろんでいるかのよう。つらい、やくたいもない苦役から遠く離れて、 この私の美の玉座に、 楚々たる女王然と居座って、 私の手は王国の…