人もすなる象徴詩といふものを

われもしてみむとてするなり

植物化石


蘆木(ロボク)、鱗木(リンボク)、封印木(フウインボク)と唱えつつ、
ゆくりなくも太古の神樹を想う。

宇宙の霊樹ユグドラシル
蛇の纏いつく善悪の樹、
天使に護られた生命の樹

生命は海と溶け合う太陽から生れ、
繁茂する樹々によって養われた。
太陽と海とは化してわれらの骨となり、
樹々は変じてわれらの肉となった。

かつての普遍の大樹の姿を
欠片のうちにほのめかしつつ、
いしくもわが眼前に居並ぶは
蘆木、鱗木、封印木の化石たち。