人もすなる象徴詩といふものを

われもしてみむとてするなり

あらわれ

まっかな唇に薄い布をあてがって
私をやさしいまなざしで見つめる

こころ弱くも悲哀に溺れる私に
不意にあらわれた仄かなまぼろし

みよ子さんと名前を呼べばすぐに会えそうな気がするのに
あなたと私とのあいだには
どうにもならない時空の隔たりが横たわっている

さやさやと鳴るすずしのような
銀色をしたあなたの声を
いましみじみと思い出す