人もすなる象徴詩といふものを

われもしてみむとてするなり

ヴァン・レルベルグ「散華」

ここ、不滅の地、
外から風の吹き込まぬ寂しい場所に、
かつて花々だったものが
みごとな、精妙な塵となって
眠っている。

花冠を脱落してしおれた
薔薇や枯れた百合の、
緋色の、けだるい、この秋の日、
草と野の花とのあわい、
この深々とした、
苔よりも柔らかい天鵞絨に、
彼女らがかつてふみしだいて残した素足の痕、
羊毛のように織られた足の跡、
小さい爪先などが
往きつ戻りつ優雅にくねりながら、
沈黙の律動のうちに
経糸のように交差している。

あらゆる線が一点に集まるところ、
波打つ金色の棚引きや、
傾斜を伝うかぼそい流れに、
壮麗なる接吻のごとく、
女たちのゆったりした、暖かい、
明らかな休息の痕が眠っている、
一糸まとわぬ官能的な姿で、
長い髪を金色の麦束のようになびかせ、
丈の高い草のあいだに横たわって、
めいめいの手や、
重々しい頭や、胸元など、
豊麗な肉体のすべてで痕跡を残し、
壺を手にした奴隷たちが笑いながら
彼女らの体に注ぎかけた貴重な香料に、
その肌の匂いをひとつに混ぜ合わせて。

つねに、無限の環のなかで、
まるで風の中のちらめきのように
絡み合い、結ぼれ合い、絡まり合い、
またほぐれてゆく、そそ走る小さい歩み。
かくて、秋もたけなわの
和らいだ、淡い響きの夢想のうちに
よみがえるのは、
ハープやキタラの楽の音が
陽光の中で鳴り響いていた
類まれなる豪奢な時間。